飛行機に乗ったときにフライトマイルを貯めていますか?貯めていない人の方が多いですよね?
実家に帰省したときにも妹とこんな会話をしました。

この前、JALでパリに行ってきたよ

じゃあ、JALマイルが貯まったね?

マイル?貯めてないよ。マイレージカードはあるけど貯めたかどうかはわからん。

ええええええ!もったいない!なぜ、マイルつけなかったの?

だって、年に1、2度しか飛行機に乗らないから、少ししかマイル貯まらないでしょ。特典航空券に必要なマイル数って最低でも5000マイルとかでしょ?
実家に帰省と海外旅行が年に1回あるかないかくらいじゃ、そんなのいつまでたっても貯まらないし。
飛行機搭乗時にフライトマイルを貯めない人の言い分として、以下のような言い分があります。
- 飛行機乗ってもマイル貯まらんだろ!
→還元率の悪さ - 特典航空券に必要なマイル数多すぎだろ!
→最低交換単価の高さ
実は、これは思い込みです。飛行機に乗ってもらえるフライトマイルは還元率も高く、実は交換に必要なマイル数も多くないのです。
マイレージ制度と他のポイント制度の還元率と最低交換単価を比較しながら、今すぐマイレージカードを作るべき根拠を紹介します。
フライトマイルの還元率は高い
搭乗でもらえるマイルの話の前に、よく見かけるポイント制度での還元率について紹介しましょう。
ファミリーマートでTポイントカードの還元率
普通の人は、ファミマでTポイントカードを提示すると200円につき1ポイント貯まりますから、1Tポイント1円とするとその還元率は、
ファミマでTポイントなら1ポイント÷200円=0.5%
クレジットカード決済時の還元率
クレジットカードだと、だいたい100円で1ポイント=1円貯まるものが多いですよね。つまり、クレジットカードの還元率は、
- 一般的なクレジットカードなら1ポイント÷100円=1%
国際線搭乗の還元率(東京〜パリ往復の場合)
JMB会員が、JALのホームページから東京〜パリの一番安い航空券を購入した場合、片道で獲得できるフライトマイル数が以下になります。
片道が3,097マイル、往復で6,194マイル獲得できます。往復航空券代は燃油料込みで14万円程度なので、その還元率は・・・。
6,194マイル÷14万円=4.4%
そうなんです。フライトマイルの還元率はファミマのTポイントやクレジットカードより高いのです。
時期によっては燃油料が不要な時期もありますし、JALカードのクラブAやゴールドカードを持っているいれば、さらにフライトマイルが頂けます。
これをミスミス見逃すのはもったいないでしょう!
国内線搭乗の還元率(羽田〜福岡の場合)

国際線だから還元率が高いんでしょう?国内線は大したことないんじゃない?

そんなことはありません!
ANAマイレージクラブに入会したあなたが、ANAで東京から福岡に行くとします。
航空券の値段は、旅割で11,69円、特割だと26,590円です(2018年2月中旬の場合)。
(画像元:https://cam.ana.co.jp/amcmember/SimulationJaResult)
獲得できるフライトマイルは旅割でも特割でも425マイルです。
ううぅ、国際線と比べると少ない気がします。
でも、1マイル1円として還元率で考えるとそうでもありません(マイルの価値に関する議論はありますが)。
旅割なら425マイル÷11,690円=3.6%
特割なら425マイル÷26,590円=1.5%
あれ?フライトマイルは還元率が高いと思いませんか?思いますよね!
還元率は低くない!むしろ高い!

フライトでもらえるマイルは少なくない!
還元率は高いのです!
以上、フライトでもらえるマイルの還元率は高いという話でした。
マイルの最低交換単価は低い
続いて、「特典航空券に必要なマイル数多すぎだろ!」という意見に対して、交換最低単価が低いことを紹介します。
確かに高い!特典航空券に必要なマイル数
特典航空券を発券するにはいくらマイルが必要か知っていますか?
国内線の場合、ディスカウントマイルを使ったりカード会員かどうかで条件は変わりますが、JALは片道6000マイルから!ANAは片道5000マイルからです。
国際線の場合は、僕がよく使うタイのバンコクへは往復25,000〜40,000マイルが必要です。

一般的に言われている通り、特典航空券へのマイル交換は高いですね。
交換単価は高いけど、多様なマイル交換先
この前、妹と話していると聞き慣れないことを妹が言っていました。

この前のJALマイルでUSJに行ってきたよ~

!!!???はぁ?
(マイルって特典航空券だろ。何言ってんだ?)
妹曰く「マイルを特典航空券に交換する」以外に、「マイルをその他の特典に交換する」という選択肢がホームページにあったとのこと。
どこにあるかというと、JALマイレージバンクにログインすると下段にある赤ワク部分です。
そして、赤ワクを選択すると、ポイントや商品などと交換できる小画面が表示され、「パートナー特典 – JALマイレージバンク」には50以上の交換先が紹介されています。
パリ往復で6000マイルほどを獲得した妹は、JALカードでフランス行きの航空券を購入していたため、それらで獲得したマイルを合わせて、パートナー特典にある7000マイルで交換可能な「JALマイレージバンク – ユニバーサル・スタジオ・ジャパン® 1デイ・スタジオ・パス特典」を選んだそうです。
パートナー特典なら特典航空券以外にも多様な交換先があります。でも、交換単価は7000から10000マイルと高いことは確かです。

7000マイルはやっぱり高い・・・。
けど、特典航空券以外にも交換可能なんです!
JALなら2000マイルから、ANAなら1マイルから使用可能!

やっぱり、マイル交換に必要なマイル数は高いじゃない!

いえ、まだ紹介していない交換先があるのです。やっぱり交換単価は安いですよ!
「JALマイレージバンク – JAL ミニマイル特典:2,000マイルから特典交換」というページに行くともっと少ないマイル数から(2000マイルから)交換が可能で、約20個の交換先があります。
ANAの場合、「マイルでひろがる 世界がひろがる│ANAマイレージクラブ」にて、なんと1マイルから利用可能であることが記載されています。ANAショッピングA-styleなどではマイルを1マイル1円として使用できます。

ほら、必要なマイル数が少ない特典もあるでしょ!
電子マネーにすることも可能
それでも、自分が交換したい特典がないという方もいると思います。そういう方は、電子マネーに交換です!!
ANAスカイコイン
- ANAのホームページで購入するANA航空券・旅行商品に使える。
- 1マイルからスカイコインに交換できます。
- 交換レートは1マイル=1~1.7スカイコイン(交換マイル数やステイタスで交換率が変動)。
- 1スカイコイン=1円の価値があります。
- 有効期限は、交換日より1年間です。
1スカイコインから交換できますが、マイルは1マイル2円以上の価値があると言われている時代なので、マイルの有効期限が切れるけど、使い道がない!という最悪の事態の際に利用する感じかと思います。
詳しく、正確にANAスカイコインを知りたい方はこんどの旅に、すぐ使える。ANA SKY コイン | ANAマイレージクラブを確認ください。
JAL Pontaコース
JALなら、eJALポイントという似たものがあるのですが、こちらの最低交換単価は10,000マイルからなので、交換単価が高くてオススメできないです。
なので、JALならPontaコースが最終手段です。
JALグループ便でフライトをすると普通はマイルが貯まります。でも、事前にPontaコースに登録しておけば、Pontaポイントが貯まるという仕組みです。
Pontaポイントは、ローソンやケンタッキーで使用できます。
マイルと比べると還元率は落ちるので最終手段です。また、事前にPontaコースに登録が必要です。
「JALマイレージバンク – Pontaコース(フライトでPontaポイントをためる)」にて登録できますが、ほしい特典が全くない人や数年に1度しか飛行機に乗らない人とかにオススメするものです。
最低交換単価は高くない!低い!
確かに、マイルを特典航空券にするにはある程度のマイル数が必要になってきます。でも、特典航空券以外の特典であれば最低交換単価は低く、JALなら2000マイルから、ANAなら1マイルから特典と交換可能です。
もう一度言います。
マイルの最低交換単価は高くない!!!
高い還元率と低い最低交換単位とを併せ持つ魅力的な制度がマイレージ制度
マイレージ制度がいかに素晴らしい制度なのかを研究論文を使って説明します。
ポイント制度の4つの成功要因
ポイント経済の成功要因分析として、そこに共通するのは、ポイントの還元率、最低交換単位、利用率、退蔵率の問題である。
低い最低交換単位での還元率を低く抑えつつ、高い交換単位での魅力的な還元率の提供が重要である。
還元率、最低交換単位、利用率、退蔵率とはなんぞや?ですが、例えば100円で1ポイントが貯まり500ポイントで500円と交換できるポイントシステムの場合。
- 還元率
→ 100円で1ポイント(1円)なので、1%。 - 最低交換単価
→ 500ポイント。 - 利用率
→ ポイントカードへのポイント付与の頻度。僕みたいに搭乗時に必ずマイルを付加する人が多いと利用率が高いです。妹みたいにマイルを加算しない人が多い場合は利用率は低いです。 - 退蔵率
→ ポイントを受け取っているのに、そのポイントを使っていないの割合。マイル貯めてるけど使用する前に有効期限が来て失効してしまう人が多いと退蔵率が高い。
マイレージ制度の維持コストの負担者は退蔵者?
ポイント・システムの維持コストは、ポイント・システムを利用していない顧客と、 ポイント・システムを利用しながらも、最低交換単位に達せず、退蔵している利用者が負担している。
従来の意見では「マイレージ制度は飛行機に乗っても大してたまらないし、交換できるまで貯める前に失効してしまう」という話でした。つまり、還元率が低く最低交換単価が高いため、マイルと特典の交換は難しい。
その結果、マイルを貯めるけど、そのマイルを使わない退蔵者が発生するじゃないか!とのこと。
想像してみてください。明日からこの世の全ての人が、持っている全てのポイントを使い出したら、どうなるのか?つまり退蔵者ゼロの世界がやってきたら。
おそらく、ポイント制度やマイレージ制度が破綻します。だって、マイレージ制度には全員分のマイルに見合う量の特典が用意されていないので、全員がいきなり特典利用します!宣言をしたら、「ごめんなさい、全員分はありません」てな具合になります。
だから、もともとそうならないように還元率を低くしたり最低交換単価を高くしています。例えば、マイルが貯まる座席クラスを高い航空券だけに制限、加算率の改悪、特典航空券用に開放される座席数の制限、特典航空券交換に必要なマイル数の増加などです。そうすることで退蔵率を維持するでしょう。
なので「マイレージ制度は飛行機に乗っても大してたまらないし、交換できるまで貯める前に失効してしまう」のが正しいのであれば、還元率が低い→最低交換単価が高い→退蔵率が高くなる→マイレージ制度が成り立つわけです(これを旧理論と呼ぶことにします)。
非利用者がマイレージ制度を維持している!
う~ん。なるほど、マイレージ制度ってうまくできてるんだなと僕は非常に感心するのですが、この記事で紹介しましたように、マイレージ制度の還元率は高く最低交換単価は低いのです。
つまり、旧理論は誤りで、こうなっているわけです。
還元率が低い高い→最低交換単価が高い低い→退蔵率が高くなる→マイレージ制度。
では、なぜマイレージ制度が成り立っているのか?それはマイルを貯めていない人が多いからです。こう言う人多いですよね?

マイルって貯まらないし、使う前に失効してしまうから、貯めてない。
貯まらないし使えない(と思い込んでいる)から、マイルを貯めていないのです。つまり、旧理論は間違っています。新理論を紹介します。
最低交換単価は高くない→それを知ってる人が少ない→だからマイルを貯めない→退蔵率が高くなる→マイレージ制度が成り立つ。
マイルを貯めない人がマイレージ制度のコストを負担しているおかげで、マイラーと呼ばれるマイルをこよなく愛する人たちがマイルを使って楽しむという図式なのです。
つまり、マイレージ制度を利用しない人のおかげでマイレージ制度は還元率が高く最低交換単価が低い!魅力的なポイント制度なのです。
まとめ
- 飛行機乗ってもマイル貯まる!
- 特典航空券に必要なマイル数は少ない!
と言う話でした。
自分が払った分や自分の貯めたポイント分は自分に還元させましょう。マイルを貯めてマイルを使おう!さらに言うと、そのために、マイレージカードを作ろう!なのです。
それでもあなたはマイルを貯めず使わず、マイル利用者の支える人になるのですか?
マイレージカードを作るのは無料です。
飛行機に少しでも乗る機会がある人は、この機会に作ってください。
航空会社のクレジットカードを作った方がフライトマイルでもより多くのマイルがもらえますが、どのマイレージカードを作ればいいのかわからない場合は一番基本的なカードを作りましょう。
ANAならANAマイレージクラブカード。
JALならJALマイレージバンクカード。
おしまい。