プロジェクト変更は自分を変えるチャンスにならなかった話

初めて訪問する方へ。うつ病時代のまとめ「社内ニートでうつ病になり休職のまま退職したサラリーマン時代のブログ」にて初めの記事から読むことができます。

皆さんは、「プロジェクト変更や異動をきっかけに心機一転して今までの情けない自分とはサヨナラして新しい自分になろう!」と思ったことはありますか?

僕はあります。サラリーマン時代の僕はコミュ障だったので会話をしない静かな新入社員でした。そのため、なかなか一緒に働くプロジェクトメンバーとワキアイアイとは仕事ができませんでした。会社の人は常に赤の他人に近い存在で、報連相でさえできないような有様でした。わからないことを相談する勇気がないため、業務において嘘の報告を記載することもありました(詳細は「仕事の相談ができない新人が行った3つの消極的な対策」にて)。

そんな新入社員だった僕が違う部門のとあるプロジェクトに移動し働くことになりました。前のグループやプロジェクトにさえまだ馴染めてないのに、再び知らない人たちに囲まれて人間関係のゼロから構築をすることになりストレスが多かったです。悪い人はいませんが、僕はなかなか輪の中に入ることができず、先輩と冗談や笑い話をしている同期がうらやましかった時期です。

しかし!

違うプロジェクトに移るということは環境が変化するわけですから、良い方に動くかもしれません。新しい部門やプロジェクトの方が水が合うかもしれません。これはチャンスかもしれないと少し期待したのですが、結果は変わらなかったというお話です。

次のプロジェクトへ

僕のいた名古屋の中日本事業部には4つの部門で構成されていました。

  • 営業部
  • 第1システム部(新人研修後に配属した部門)
  • 第2システム部
  • 第3システム部

各部門の中にグループがあり、僕のいた第1システム部にも3つくらいのグループがありました。

  • メーカー系グループ
  • 商社系グループ
  • 鉄道系グループ

グループの中には、いくつかのプロジェクトがあり、新人研修を終えた僕はメーカー系グループのプロジェクトに配属し7〜9月の3ヶ月間を過ごしました。9月が終わりシステムを納品すると、そのプロジェクトは保守に必要な最低限の人間を残して解散となりましたので、10月から僕は次のプロジェクトに移動することになりました。

そのプロジェクトは第3システム部のプロジェクトで、第1システム部から来た僕はその部門の人をほとんど知りません。もちろん、移動先のプロジェクトの人もほとんど全員知らない人でした(そのプロジェクトには1人だけ同期がいたので、その点は安心しました)。

変化はチャンスかもと期待する

また知らない人ばかりで、再び配属直後の新入社員になったかのような環境に置かれたわけで、「また疲れるなぁ〜」とガックリしたものです。考えてみれば、新人研修のグループワークでも前のプロジェクトでもメンバーと仲良くなってプロジェクトの一員として楽しく仕事をするなんてことを経験していないので、ますます不安になりました。

4月に入社して以来、僕はずっと会話できずに悩み、輪に入れていないことに不安に思い、不安がさらなる不安を呼ぶ悪循環に陥っていました。そして、「また知らない人たちに囲まれて、仕事を始めなければならいのだ。僕はなんて運の悪いやつなんだ」と思いました。

しかし、悪く捉える一方で、「これは絶好の好機かもしれない」とも思っていました。今までいた部門とは違う部門のプロジェクトなので知らない人しかいないけれど、逆に言えばここから変われるかもしれない。次のプロジェクトからはみんなと仲良くなって、いい人間関係を構築して和気あいあいと仕事がしたいと少しだけ期待していました。

居心地が悪い新しいプロジェクトで変化は起きず

今度こそは変われるかもしれないと少しだけ期待を持って臨んだ次のプロジェクトは、すでに3ヶ月活動しているプロジェクトで、メンバーは8人(7人が男性で女性が1人だけ)でした。そんなプロジェクトに僕は10月から途中加入しました。

ノリが違う

はっきり言って居心地が悪いプロジェクトで水が合いませんでした。男性ばかりだからなのか、以前いたプロジェクトとも雰囲気が全然違いました。

  • 以前いたプロジェクト:みんな優しい。ほんわかした雰囲気。
  • 新しいプロジェクト:男ばかり。ノリが体育会系。

と、まぁ想像に難くないですが、僕のノリとは全くあっていませんでした。以前のプロジェクトよりも居心地が悪くて、プロジェクト内で雑談が始まると「僕には話を振らないで!」と祈る日々でした。

社交性ゼロの僕は毎日活躍する自分を想像するだけ

僕は会話をすることに恐怖すら感じるようになっていました。プロジェクトメンバーは、僕によく話を振ってくれましたが、僕はアドリブに弱く当たり障りのない返事しかできません。それに、会話をすることに自信がないため、冗談を言うことができません。面白い冗談を思いついても、それを口にできませんでした。トイレに行った時や帰り道、家に帰った後になって「あの時、こう返事しておけばよかったなぁ」と後悔ばかりしていました。

そうして、家に帰っては酒を飲み「明日はどんな話を振られるんだろう。嫌だな」と不安を感じたり、「こう聞かれたら、こう返事しよう」とかシミュレーションしたり、酒が回ってくると、楽しそうに会話をしながら仕事をしている理想の自分の姿を想像したり、その想像と現実とのギャップに悲しくなったり、不安になったりする毎日を送りました。

同期が羨ましい

このプロジェクトには同期が1人いました。だから、プロジェクト加入前は、その同期がいることが心強かったです。その同期はすでにこのプロジェクトメンバーと7〜9月の3ヶ月を過ごし、メンバーとすごく仲良くなっていました。それに、その同期は毎晩バーとかクラブとか行って遊んでいる同期で社交性も高かったのだと思います。

そんな毎日だったので、その同期が楽しそうに先輩と冗談を言い合ったりしながら仕事をしているのを見て羨ましく思いました。

「彼ではなく、僕が初めからこのプロジェクトに配属になっていたら、僕が今の彼みたいに楽しそうに仕事できたのではないか?」と哀れな自分に話しかけていました。

おしまい。