飛行機の座席を変わってあげたら偽善者な気分に悩まされた話

香港からバンコクへ向かうタイ国際航空機内での話です。

隣の座席に座った人がパートナーと離れ離れになっていたので、わたしから席を変わったのですが、変わった先でも同じ状況の人が隣にいました。

しかし、何度も席を交換するのはなんだか善意の押し売りな気がして、さらに交換することはしませんでした。

フライト中、1回目は譲ったのに2回目は譲らなかった自分に対して、偽善者な気分がしてモヤモヤしたままバンコクへ到着した話です。

優先搭乗で大好きな最後列座席へ

香港からバンコクへ行く便ということで、関空や成田と比べると上級会員は少ないようです。優先搭乗レーンには僕を含めて3名ほどだけでした。

優先搭乗で誰もいない機内を悠々と歩き、最後尾にある座席にたどり着きます。

僕はこここが大好きです。トイレに近いし、後ろを気にせずにリクライニングできます(後ろに壁があるので、あまりリクライニングできないこともあります)。

この飛行機に乗って一番に思ったことは、窓が小さいということです。

ここ最近は比較的新しい機材ばかりに乗っていました。ボーイング787やエアバス350などです。そのため、窓が大きいことに慣れていたんですね。まぁ、夜の便なので暗くて外の様子は見れませんから、小さくてもかまわないです。

カップルのためにみずから座席交換を申し出る

一人でくつろいでいると、他の乗客が徐々に乗り込んできました。

そして、1組のカップルが僕の座席へ近づいてきました。

何と話しているのかは聞き取れなかったのですが、カップルの様子からはこのような会話が行われたのだと思います。

あれ?俺の席に違う人が座っている。

チケット見せて?

あなたわたしと同じ列じゃないわ。一つ前の座席みたいよ。

うお、まじだ。

そして、こんな感じで座りました。

つまり、彼氏さんが僕の座席に座れば、このカップルは隣同士に座ることができます。

僕が彼氏さんと座席を交換すれば、二人は一緒になれるわけです。

僕は席を交換することを決心しました。なぜなら僕は一人旅です。隣がだれでも構いません。

でも、このカップルは、もしかしたら二人の記念の旅かもしれません。たかが数時間ですが、記念の日に離れ離れの座席になるのはもったいない!

ということで、自ら申し出て座席を交換しました。

いや〜気持ちよかったです。すごく感謝されましたし、そのカップルの二人ともすごく喜んでいたんです。

再び座席を交換する機会到来

交換した先の座席に座ってしばらくすると、再び別のカップルがやってきました。そして、僕の隣に彼女さんが座り、彼氏さんは僕の前の座席に座ったのです。

つまり、先ほどと全く同じ状況が再び到来したのです。

彼氏さんと僕が座席を交換すれば、このカップルも一緒にフライトを楽しめるのです。

しかし、このときの僕は座席を交換することを躊躇しました。

その理由はよくわかりませんが、座席を交換することが恥ずかしく感じました。良い行いをすることが恥ずかしく感じたのです。

他の乗客から、「あの人また譲ってる。厚かましい人」とか、「善意の押し売り」とか思われるのではないか?

いや、もしかしたら「あの乗客、また座席間違ってたみたい。二度も座席移動するなんて、搭乗券の座席番号確認していなかったの?」とも思われるかもしれません。

それに、勝手に座席を変更することは本当はダメという話もありますし・・・。

僕は考えれば考えるほど悪い方に考える傾向があり、一人でオドオドしながらそのカップルの様子を確認し、それらを考え終わる頃には「座席を交換する」という選択は消え去っていました。

バンコク到着までモヤモヤ

その後はずっとモヤモヤした気分でした。

座席を譲れば良かったのですが、僕は考え込んだことにより、譲らなくて良い理由を探し出し、自分を守るために「座席を交換する」という選択肢を消したのです。

いや、一度目の「座席を交換する」という行為で感謝され気持ちよくなり、僕自身が満足したため二度目は席を譲らなかったのかもしれません。

どっちにしろ、原因は僕にあるわけです。僕は自分のことしか考えていないわけです。

なんだかなぁ。

こんな小さなことなのに、僕は自分が偽善者で、根性なしで、怖がりで、情けない奴なんだと自己嫌悪になりながらバンコクへ到着しました。

おしまい。