新型コロナウィルスによる海外渡航自粛時にタイへ出張 7つ印象的な出来事

実は、2020年1月と2月にタイへ渡航しました。

1回目の渡航は2020年1月中旬の春節前でして、当時はまだ新型コロナウィルスの問題が大事になっていない時期でした。中国人観光客がとにかく多く、スワンナプームの保安検査と出国審査に1時間半もかかりました。今思うとあの中に新型コロナウィルス感染者がいてもおかしくなかったと思います(その話については別の記事で紹介します。おそらく新型コロナウィルスがひと段落したら、スワンナプーム国際空港は再びあのような状況に戻るのでしょう)。

2回目の渡航は2月中旬でした。どうしても行かなければならない状況だったことや大学からも特に自粛要請がなかったため行きました(タイ滞在中に、「出張をやめましょう」とか、「取りやめによるキャンセル料を大学が負担します」とか、「研究費未執行分を次年度に使用できます」とかの通知が来ました)。

その2月中旬の新型コロナウィルス出張自粛ムードの真っ只中に行ったタイ出張で感じたことや起きたことを振り返ります。空港の様子、タイの様子などです。

1. 関空に人がいなさすぎて驚く

タイ出張に行く際に最も気にしたことが以下です。

あいこと
あいこと

僕が新型コロナウィルスに感染してタイでばら撒くわけにはいかない!

現状では、タイで感染する可能性もありますが、それ以上に日本で感染する可能性の方が高いです。だって、日本の方が感染者が多いですから。

ただ、僕は大学の研究者なので、サラリーマンとは違った形態で働いています。

  • 大学へは徒歩20分なので公共交通機関は使いません。
  • 2月は大学の春季休暇なのでキャンパスに学生はいません。
  • 基本的に一人で研究室を使っているので誰にも会いません。

このような生活なので、普通に生活していれば新型コロナウィルスに感染する可能性は比較的低いです。だって、誰にも会いませんから。だから普段はマスクもしていません。僕からウィルスを移してしまう相手がいませんので。

しかし、タイ出張に行くとなると状況が変わります。京都の自宅から大阪という日本有数の大都市を通過して関西空港へ行かなければなりません。関西空港までの道中や関西空港にて多くの人と接触することになります。それはつまり、感染のリスクが高まることを意味します。

あいこと
あいこと

う〜ん。どうしたものだろう。

関空までの道中での対策

僕がとった1つ目の手段が、関空特急はるかのグリーン車を利用することでした。関空特急はるかは自由席、指定席、グリーン車の3クラス体制があります。もちろんグリーン車が一番運賃が高いです。自由席や指定席は混雑しますが、グリーン車は運賃が高いので乗客が少ない可能性が高い!と考えました。

案の定、グリーン車を利用した乗客は僕一人でしたが、これは利用したのが20時ごろだったことが大きいと思います。朝の通勤ラッシュ時などになると、通勤客や出張客も利用するのでさすがに一人貸切ということはないでしょう。

関空では対策する必要がなかった

さて、次の課題は関西空港です。空港ですから、そこには出張客や観光客で溢れているはずです。そこで飛沫感染や接触感染する可能性が高いです。

人が多くいる場所を避けるために、素早くチェックイン、素早く保安検査場を通過、素早く出国審査を通過する必要があるわけです。

あいこと
あいこと

よし!気合を入れて素早く乗り切るぞ!

気合で乗り切れるかどうかは定かではないですが、気合に頼るくらいしかやれることがないので気合を入れて関西空港に降り立ちました。

しかし、そこにはいつもと違う関西空港がありました。

人がいない・・・

いることはいるのですが、圧倒的に少ないのです。半径2メートル以内に人が近づくことがないくらいです。それに、ほぼ全員がマスクをしていましたので、飛沫感染の可能性は少ないだろうと素人ながら思いました。

  • チェックインカウンターは誰も並んでいません。
  • 保安検査場は僕のために設置されているかのごとく、僕が利用している最中には誰も利用していませんでした。
  • 出国審査は少し並んでいましたが、顔認証ゲートの方は誰も並んでいなかったのでそちらを利用しました。
  • いつものサクララウンジは大学の学食並の賑わいで雰囲気が悪いのですが、今回は利用者が少なくハイソ・上級社会な雰囲気になっていました。

こんなに閑散とした関西空港は久しぶりでした。10年くらい前なら、長期休暇の帰国ラッシュ時期になると関西空港の出発フロアや搭乗ゲートは閑散としていましたが、それ以来の体験でした。

2. 搭乗から離陸までが驚くほどあっという間

今回の出張ではJALを利用したのですが、航空券を購入してからチェックインまでずっと思っていたことがありました。それは座席指定画面に関してです。

普段ですと、ANAやJALのような日本の航空会社はほぼ満席のことが多いため、航空券購入後にネットから行ええる座席指定に関しても、自分が希望する座席がないことが多いです。それに、搭乗日にもなれば、ほぼ全ての座席が埋まっているように思います。

しかし、今回は、何日経っても、ガラガラなのです。

隣の座席はずっと空席なのはもちろんですが、前側は7列、後ろ側は3列に渡り誰もいないのです。

あいこと
あいこと

あれ?大部分の乗客が座席指定していないのかな?

僕はそう思っていましたが、当日の昼くらいになっても相変わらず同じ状況でした。

搭乗時間が遅めに設定されていた

最初に「これはまさか!乗客が少なすぎるということか!?」と悟ったのは搭乗時間です。

搭乗時間って、だいたい出発時間の30分前に設定されていることが多いと思います。A380のような大型機材だと1時間前とかだったりもします。今回利用したのはB787という中型機でしたので、普通は30分前に搭乗開始です。僕が利用したJAL727便は0時40分発だったので、0時10分に搭乗開始だと思います。

搭乗券には0時15分と記載されていました。

出発の25分前に搭乗開始するようです。たった5分遅いだけですけど、「いつもと違うなぁ」と思いました。

やっぱり乗客が少ない!いや、少なすぎる

サクララウンジの利用者のあまりの少なさに驚きつつ、だんだんと「これは乗客が少ないんだろうな」と思うようになったのですが、搭乗ゲートの様子を見て確信に変わりました。だって、人が全然いないんです。

優先搭乗が始まると、搭乗ゲート周辺にいた多くの人が搭乗していきました。つまり、上級会員とビジネスクラス利用者が大半を占めていたわけです。僕はエコノミークラスの後半部分の座席を選んでいたのですが、そのエリアには7名しか乗客がいませんでしたし、僕が座席指定画面で見たとおりの状況でした。

あまりに早すぎてスマホをフライトモードにし忘れかける

自分の座席にたどり着いた僕は持っていたアルコールウェットティッシュで肘掛やテーブル、リモコンを拭きました。飛沫感染も問題ですが、接触感染の方が多いらしいという話も聞いていたので、そうしました。

作業としては数分ほどの作業だったのですが、その作業中にこんなアナウンスを聞いたのです。

「当機はお客様全員の搭乗を確認いたしましたので、ただいまドアクローズしました」みたいな内容のアナウンスでした。

あいこと
あいこと

えっ!!もう!!!???

いつもだったら、他の乗客が搭乗する待ち時間の間に、窓から見えた景色とか本日の座席とか意味のない写真を撮影したり、「へぇ〜B787なのか」とか思いながら安全のしおりを見るのですが、そんな時間は一切ありませんでした。それくらいにあっという間にドアクローズされたのです。

いつもと違うリズムだったためスマホをフライトモードにすることを忘れてしまい、滑走路に進入したところで「やべ!忘れてた!」と気づいて慌ててフライトモードにしました。それくらいに搭乗から離陸が短かったです。

3. スクリーニング検査?いや何もなかった

機内の乗客が少ないからと言って、その分サービスが良かった!ということはありませんでした。いつもと変わらないサービスでした。夜の便なのでその大半を睡眠に使いました。搭乗もあっという間でしたが、降機もあっとういう間でした。

サーモグラフィーのカメラを新設

ところで、ちゃんと調べていないのでよく知りませんでしたが、日本人はタイの空港でスクリーニング検査を受ける?とかそんな話を聞きいていました。

タイ保健省は,国内での感染例が増加している新型コロナウィルス(COVID-19)に関し,従来の中国,香港,マカオ,台湾に加えて,日本,シンガポールからの渡航者及び過去14日以内にこれらの地域に滞在した渡航者に対して,空港でスクリーニングの対象とすることを決定しました。

引用元:外務省 海外安全ホームページ|現地大使館・総領事館からの安全情報 詳細

入国審査場へ向かう途中にサーモグラフィーのカメラが置かれているだけでした。以前はなかったので、今回の件で新規に設置したのでしょう。体温が高い人はそこで引っかかるのかもしれません。

フィンガースキャナーへの不安

入国審査場はガラガラでした。JAL727便の乗客くらいしかいなかったと思います。おかげですぐに僕の番が来ました。

入国審査の際に指をスキャナーに読み取らせる作業があるのですが、不特定多数が触ったであろうスキャナーに自分の指を置くことに関して不安になりました。入管通過後にアルコールハンドジェルなどもありません。

あいこと
あいこと

あのスキャナーが原因で、感染が広まったりしないのだろうか?

何も聞かれることなく入国

日本人がスクリーニングの対象になったということは、何か検査とかインタビューがあると思っていました。

「あなたはどこから来ましたか?」「日本の病院に最近行きましたか?」「親族で新型コロナウィルスに感染した人はいますか?」などなど。

僕はてっきり、日本人全員が入国の際にインタビューやら検査を受けるものだと思っていたのです。

ですが、何もありませんでした。一言も聞かれず、僕も一言も発しませんでした。

あいこと
あいこと

おそらく、スクリーニングの対象にした!我々は対策をちゃんとしているよ!という政府のパフォーマンスなのでしょう。

4. タイで日本人観光客を目にする機会が増加

タイ政府から「日本人は公共交通機関は使わず、人が集まる場所にも行かないでください」というお達しが出ています。しかし、それはかなり難しいと思います。

今回の出張中はドライバー付きのレンタカーを手配したので移動は全てその車で移動しましたが、みんながみんなそんな旅ができるわけではないのでやっぱり交通機関を使っているんだと思います。それにレンタカーのドライバーとは車内という狭い空間で長時間一緒にいたので、それはそれでどうなんでしょうね?

また、人が集まる場所に行かないというのも難しいことでしょう。観光地近くのレストランで食事をしたのですが、日本人を数多く目撃しました。

普段ですと、圧倒的に中国人観光客が多く、相対的に日本人が少ないのですが、今回のタイ滞在ではどこに行っても日本人が目立ちました。アジア系の外国人=日本人でした。

ここ20年ほどでアジアにおける日本の存在感は薄くなり、タイ観光においても中国人の存在感が大きいですが、今回感じたのは「日本人観光客多いなぁ」でした。JAL727便でさえ「乗客少なっ!!」だったのにタイでは日本人が多く感じたということは、他の国からの便はもっと乗客が少ないということなのでしょう。

5. 日本人=バイ菌とは思っていないよう

正直なことを言えば、僕は中国人観光客=新型コロナウィルスと思っていました。具体的には、中国人観光客を見かけたら、その場を離れるなどの行動をしていました。日常会話でも、「中国人全員入国禁止にしたらいいのに。なんで日本に来るの?」などと言っていました。

これらの言動は、良い言動ではないとわかっていましたがやっていました。

しかし、今回は立場が逆になるわけです。日本の新型コロナウィルス患者はタイより多いです。つまり、日本人が新型コロナウィルスを持ち込むかもしれません。

あいこと
あいこと

きっと日本人のことをバイ菌みたいに思っているんだろうな・・・

そんな不安がありましたが、僕も中国人観光客のことをそんな風に捉えていた時期もありますので、日本人がバイ菌と思われるのは仕方ないことだと思います。

ですが、今回出会った全てのタイの方から、とても親切にされました。今までこんなに親切にされたかな?と思うほどでした。

もちろん、僕は超能力者ではないので彼ら彼女らの本心はわかりませんが、嫌な顔をされたり避けられたりはしませんでした。

あいこと
あいこと

僕は中国人観光客が近くにいたら露骨に態度を出してしまってたので、これは改めなければならないと思いました。

ただ、タイへ帰国した妻は、友達から「あなたに会ったら新型コロナウィルスに感染するから会いたくない」と言われたそうです。

6. 欧米の観光客はマスクをしない

街を歩いているとマスクをしている人が多いです。僕はバンコクに行く際にはいつもマスクをしています。なぜなら、空気が汚いからです。マスクがなかったら喉は痛くなるし頭痛がひどくなるしでバンコクで生きていけません。

また、もしかしたら僕が感染しているかもしれません。もし、僕が感染していて、タイ国内で新型コロナウィルスをばら撒くという事態になったら、僕はきっと多くの人に非難されることでしょう。

そんな2つの理由からずっとマスクをしていました。

タイ人もほとんどの人がマスクをつけていましたし、日本人観光客もつけている人が多かったです。8割の人がしていたと思います。

しかし、欧米の観光客はほとんどの人がマスクをつけていませんでした。もちろんマスクしている人もいましたが、2割くらいです。

感染うんぬん以前に、マスクなしで空気の悪いバンコクを観光できる強さに驚きました。

7. タイ出国審査は短かったけど意外に時間がかかった

そんな新型コロナウィルスの影響を最も感じたのがタイ出国審査でした。

はじめに話したように、新型コロナウィルスなんて他人事だった1月中旬の滞在では出国審査に1時間半もかかりました。全く進まない人混みにもみくちゃにされ、団体客に割り込まれ、1つのレーンになぜか4つの列ができ、4つの列の合流地点で「私が先よ!」「俺の列がちゃんとした列だ」と口論。口論やらで二酸化炭素が増えているのか息苦しく、尋常じゃない数の人が狭い空間にいるので冷房の効きが悪く気持ち悪くなりました。とてもストレスフルな出国審査で、タイの楽しい思い出や印象が全て失われる空間でした。

しかし、今回の出国審査はガラガラでした。保安検査場もスムーズに通過できました。出国審査のレーンは8つくらいあるのですが、3名ずつくらいしか並んでいませんでした。

ということは、あっという間に通過したと思いませんか?

それが3名しか並んでいない入国審査レーンで5分くらい待たされました。

出国審査時にも指のスキャンをする必要があるのですが、僕の前にいた3名ともなぜかスキャンがうまくできず何度も何度もスキャンさせられていました。入国時と出国時の指紋が一致するのかを調べてるんですかね?なぜ出国時に指紋をとる必要があるのかはよくわかりません。

3名とも女性で、僕の1つ前と2つ前の女性は付け爪をしていたので、それが原因だったんですかね?僕はあっさり一発でスキャンできたので、女性と男性で指についている油の量が違ってスキャンのされやすさに差があるんでしょうか?

まとめ

以上の7つが印象に残っている出来事です。今はもっと飛行機の乗客が少なくなっているんじゃないかと思います。

大学研究者は個人事業主みたいなもんなので基本的に自己責任です。病気も怖いですし命は大切ですが、研究を遂行しなければ就活に失敗し、収入がなくなり生きていけません。そのため、当初の予定通りにタイへ出張しました。

ただ、今後の出張に関しては、大学が出張のキャンセル費を負担してくれたり、研究費の繰越しなどするという通知があったので以後の出張は取りやめることにしました。

おしまい。